学者や文学博士としてご活躍されている外山滋比古さんの「思考の整理学」という本が面白いです。
僕はこの本と出会い、「考える」事に対する感情がガラっと変わりました。
「考える」は難しいものでも、面倒くさいものでも、暇潰しにする事でもなく、むしろ気楽で個性的で、楽しいものであり、考えるために時間を使う事がなんとも贅沢な時間に変化した、とでもいいましょうか。
著者はこの本のあとがきで、この本をハウツウものにならないようにしたと書かれていますが、様々な例を示しながら、「考える」が自然と備わるような術が沢山詰め込んであるように思います。
忘却することの大切さ
例えば思考を充実させるために、忘却する事の大事さを語られています。
学校は「忘れる」というものを悪として、幼い頃から教えます。とにかく覚えろ憶えろ、知識こそ至高であると。そうして行き着くのが現代の学歴社会です。頭の優秀さ=記憶力の優秀さと同じとされているわけです。
しかし、知識を頭の中に留めておくという事は、その分の余裕というか、考えるスペースを失くす事であると著者は言います。
机の上に例えると、沢山の教科書や参考書、様々な種類の辞書、筆箱や筆記用具。。。ノートをとるようなスペースも無く沢山これらが机の上に置かれていたら・・・。そう考えると物凄くナチュラルに理解できてしまいます。
おまけに現代社会は言わずと知れたパソコン社会であります。
記憶する事や知識なんて物は、パソコン(ハードディスク)に任せてしまえばいいのです。
人間の頭を倉庫としてみれば、危険視される忘却だが、工場として能率をよくしようと思えば、どんどん忘れてやらなくてはいけない。
と、ここまで忘れる事の重要さを述べられているわけです。
【まとめ】「考えるオヤジ」の由来はここから
とまあ、ここで紹介しました忘却法は、思考を整理するための一つであり、そのほかにも沢山の、「思考の整理学」が語られています。
30年近く昔に出版された本ですが、コンピュータの台頭、それにより人間にしかできない「考える」能力の重要さと必要性、それを堅苦しく感じさせない、むしろ「考える」が楽しいことであり贅沢なことであると教えてくれる、そんな本です。
何を隠そう当ブログタイトルである「考えるオヤジ」は、この本からヒントを得て命名致しました。
って特に捻りもなんもないタイトルですけどね。
てことで!
しろうめず@ShiroUmezでした。