今日はちょっと汚い表現が含まれたお話ですので閲覧注意。便の話など含まれてますので苦手な方、お食事中の方はその他の記事に移動されたほうがよろしいかと。
数年前、血便が続いたことにより不安になり病院へ行った時のこと。
検査により僕は、発症率10万人に1人・5年後生存率50%というとんでもない病気にかかっていたことが判明しました。
その後入院~手術を経て、それから8年後の今、何ごとも無かったかのように生きてます。
今日はその頃のコトを、注腸造影検査&大腸内視鏡検査の内容にスポットをあてつつお話してみようかなと思います。それではどうぞ~!
血便を1年放置した結果
血便で不安な毎日
三十路を迎える年の夏、ある日トイレで用を足すとトイレットペーパーに鮮血が・・・。
あ~、切れたかな、とそのときはあまり深く考えませんでした。
しかし数日後、やっぱり出血がある。・・・なにこれ、血便?
その数日後も、そのまた数日後も。
何回目かの血便を確認するころにはもうすっかり僕の顔には死相のようなものが現れてました。あーこれ癌だわ間違いない絶対死ぬわ、と。毎日どうしたらいいかわからず、不安で一杯でした。
しかしある日を境にピタっと止まったんです、血便。
その当時、20代後半の僕は、仕事が終わるとすぐパチンコ屋に行き閉店(当時は深夜0時)まで打ち倒し、深夜営業のラーメン屋さんでラーメン食べて帰宅、就寝という、絵にかいたような不摂生な生活を送っていたのでした。
血便が止まるとそれまでの不安はどこへやら、元の半パチプロみたいな生活に何事も無く戻っていったのでした。
現実に引き戻す血便
しかし1年経って、現実に無理矢理引き戻されます。
ある日、再びトイレットペーパーが血で染まっているのを目にします。この時のショックはそれはもう言葉にならないくらいでした。
ああ、そうか。やっぱり俺の腹には悪いものがあるんだ。それを1年間放置してしまってたんだ・・・。
おまけに今回は、下腹部に鈍い痛みまで伴っている。間違いない。俺死ぬ。それは妻(当時まだ入籍前)と一緒に暮らし始めてまだ5か月後の梅雨のことでした。
重い口を開き、血便を1年放置したことを妻に話すと、妻は目に涙をため、不安いっぱいの表情で僕に病院へ行くよう促したんです。私も一緒に行くからって。
ようやく僕は覚悟を決め、近くの胃腸科のある病院へとむかったわけです。
腸のレントゲン・注腸造影検査
検査前日の様子
病院に行き、これまでの経緯を医師に話すと、早急に検査が必要とのこと。「おなかにバリウム(造影剤)を入れて、レントゲンで悪いものがあるかどうか調べるから」というお話をされました。
もちろんすぐってわけにはいかないので、予約をとってその日は帰宅。
検査食なるものも渡されました。検査前日はこれ以外食べてはいけないとのこと。内容は三食おかゆ。あとおやつに柔らかいビスケットと、粉を水で溶かすジュース。
寝る前に下剤(錠剤)を飲むコト。当日朝は絶食で(唇を湿らす程度の水ならOK)。前の晩は(下剤のせいで)いつ便意が襲ってくるのかわからないという不安、空腹感、そして検査への不安からほとんど眠れなかったことを覚えています。
注腸造影検査当日
病院へ着き、軽い問診の後いよいよ検査室へ。紙パンツに着替えさせられ横になるよう促されました。
器具によりおしりからバリウムと空気を入れるんですが、これがもう辛い辛い。お腹パンパンなんですよ。その状態で検査台が縦横ななめと動きまわり、腸の壁にバリウムをくっつける。で、レントゲンをとりデキモノの有無を調べるわけです。胃の検査でバリウム飲むでしょ?あれのケツからバージョンです。
その時の感想は、とにかくお腹いっぱい・・・。苦しい。早く終わってえええ!でした。
終わると、検査台すぐ横にある便器に座り、バリウムを出します。胃の検査時とは違い、直接腸に入れてるものだからすんなりと出てきてくれました、白いバリウム。
検査結果に落胆(ポリープ発見)
処置室に呼ばれると、医師はレントゲン写真を壁に写しながら、一番僕が聞きたくなかった事実を淡々とお話されました。
「うん、なんかあるね。これ大きい病院でもう一回検査が必要だわ。」
・・・オワタ。ただの痔なら良かったのに。
検査を終えほっと一息する間もなく、再び僕の顔には死相が現れたのでした。
腸内カメラ・大腸内視鏡検査
検査前準備
数日後、紹介状を手に、地元の大病院へ。妻も付き添ってくれました。
毎日不安がる僕を、いつも元気付けてくれた妻。いや、元気付けてくれてたっていうか、「あきらめて覚悟決めろ」と毎日言われていたような。溜め息をつきながら「ですよねー」と応える毎日でした。
腸内洗浄剤マグコロールは地獄
検査前日はもちろんお決まりの検査食と下剤により、腸を綺麗に。しかし今回は更に、当日検査前に腸内をからっぽにするための下剤を飲むのですが、これがもう地獄・・・。
マグコロールという、下剤というより腸内洗浄剤のようなものを飲みます。1.8リットルをコップに注ぎながら1時間半で飲み干さなければいけません。
何が地獄かってこれがもう不味いのなんのって・・・。スポーツ飲料に無理矢理甘味をつけたような味で、更にちょっとトロッとしてて(空気感がないというか)喉越し最悪。それを1.8リットルですよ?うっぷ・・・思い出しただけで吐き気ががが。
看護師に便を確認してもらう
飲み終える寸前辺りから凄まじい便意を催します。このマグコロールという腸内洗浄剤、腸まで一切吸収されません。体の中を一気に洗い流す感覚。すぐさまトイレへかけこまないと非常にマズイことになり兼ねないのです。
で、排せつ後は必ず看護師を呼び、排泄物を確認してもらわなければいけません。これがまた辛い・・・。精神的に辛い。
だって一体なんのプレイだよ。自分の排泄物を若い綺麗な白衣の天使に見せびらかすとか。俺にも、きっとこの天使にだってそんな特異な趣味は無いと思います。
というわけで、看護師さんってほんと大変なお仕事だな~と改めて感じた瞬間でした。
内視鏡検査室へ
痛みの大きさは医師のテクニック次第
何度もトイレにいくうちに、便はどんどん色が無くなっていきます。8回目くらいの看護師さんによる便チェックにてようやくOKをいただき、いよいよ検査室へ。時間はだいたい昼前でした。
注腸造影検査のときと同じような紙パンツに着替えさせられ、薄暗い検査室のベッドに横になる。目の前にはモニター。
医師は40代後半くらいか?説明の後、「ではいきますね~」「あ、モニター見ててもいいですよ。滅多に見られないからこんなのアハハハ」
僕の不安そうな顔を見て元気付けてくれてるのかな?なんて思ってると、ふいにモニターに僕の肛門が映る。いやん、と思ったのも束の間、
おうふっ!!!
経験した事のない、なんとも表現しようのない異物感。つーかいてえwww悲鳴を堪えてモニターを食い入るように見つめる。
なんて書いてみたけど実はそこまで痛くなかったです。後で知ったんですが、この40代後半の医師、なんとこの大病院の副院長さん。かなりの手練れ、テクニシャンだったのです。
ということで検査中、痛みはほぼありませんでした。初めての人がこの人でよかった・・・。
余談ですが、僕はこの後も3回くらい内視鏡検査を受けていますが、これ本当に医師のテクニックで痛みは全然違います。一度新人さんにやられたときがあったんですが、その時は本当に激痛に次ぐ激痛でした。不安な方はオキニの医師を指名したほうがよろしいかと思います。
ポリープ発見、切除
さて、ずんずん僕のお腹を突き進んでいく小型カメラ。検査は一旦一番奥まで突っ込んでから、戻りつつ異常個所を見つけていきます。
結構戻ってきたころ、おへその下あたりでソレは見つかりました。赤く隆起したイボのような突起物。
「あ~、これだね。このポリープ結構でかいね。便か触れる度にこのポリープから血が出てたんだね。」
医師はそういうと、その突起物におもむろに何か液体を発射。その後、ハサミのような物でそいつを掴み、プリンっと切断。少々出血がありましたが、痛みは感じませんでした。カメラは再び出口へと戻ってきます。
二つ目のポリープ
血便の原因はあっけなく除去されました。ああ、これで一安心と思ったそのときです。
「ん?もう一つあるね・・・。」
医師は眉間にしわを寄せて(いや顔見えないけど)そう言いました。
先ほどと同じように液体をかけ、そのポリープを調べている様子の医師。付き添いの看護師と何やら相談した後、やはりそのポリープを先程のように切断。今度は先程のポリープに比べてかなり小さいものでした。
「○○さん、終わりましたよ!」
小型カメラは無事生還し、僕もどうやら無事生還。あとは切除したポリープの病理検査を行ってから、結果を連絡しますとのコト。
【まとめ】案ずるより産むが易し!不安なら検査に行きましょう
その日の注意点は、ポリープを切除したので出血の恐れがあるため、重いものを持ったり激しい運動をしないこと。あとお酒を呑まないこと。
僕の本業は比較的激しい外作業ですので、翌日は大事をとってお休みしました。
その日からピタリと、僕を悩ませ続けた血便は治まったのです。勇気を出して病院行ってよかった・・・。
医師もおっしゃってましたが、血便が出たらとにかくすぐに病院へ行った方がよいと思います。ひとことで血便と言っても、原因はいろいろあります。僕のようにポリープのせいであったり、ただの痔であったり。
案ずるより産むが易し。不安な時間を過ごすより、さっさと病院行って原因を判明させましょう!悩んだって、なにかあるもんはあるんだし、治るわけではないんだから。
ということで以上です。しろうめず@ShiroUmezでした。
【追記】2回目に切除したポリープ。実はコイツが、その後僕をどん底に叩き落とす原因となるものなのですが、そのお話はコチラ↓